いつでも・どこでも・誰でも、身近な端末で容易に又は意識せずに、状況に応じて最適な情報通信サービスを利用できる「ユビキタスネットワーク社会」の実現に向け、より低コストで更に汎用性・利便性の高いサービスが提供されるためには、情報システム間を連携させる共通基盤(ユビキタス・プラットフォーム)が必要です。この認識のもと、総務省は、「ユビキタス・プラットフォーム技術の研究開発」として、電子タグやセンサーを活用した情報通信システム間を連携させ、高度な情報のやりとりを低コストで実現するための共通基盤(ユビキタス・プラットフォーム)の中核となる技術の研究開発を、平成20年度から平成22年度まで実施しました。また、平成22年度からは空間コードを活用し、地下や屋内を含めた広いエリアにおいて、高い精度で位置認識をするため「高精度位置認識技術の研究開発」を実施しています。
今後は、民間企業等が、これまでの研究開発及び本施策の研究成果を活かし、それぞれのサービス・製品の実用化に向けた開発を行うことにより、情報通信技術の活用が国民の生活をより豊かにすることが期待されます。総務省としても、研究開発成果が社会展開するように、地方自治体やICT関係者へ広く情報発信を行っていきます。
国土交通省では、少子高齢化社会に向けて、高齢者や障がい者をはじめ、誰もが積極的に活動できるバリアフリー環境をソフト施策の面から構築することを目的とした歩行者の移動支援施策を推進しています。
また、東日本大震災を踏まえて取りまとめられた「津波防災まちづくりの考え方」(社会資本整備審議会・交通政策審議会交通体系分科会計画部会緊急提言 平成23年7月6日)においては、「ハード・ソフト施策の適切な組合せにより、減災のための対策を実施する」とされるなど、減災の観点からの施策の推進も必要とされているところです。
このため、移動に関する情報を入手できるICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)等を活用した歩行者の移動支援野取組を推進するとともに、災害時にも安心して生活できるユニバーサル社会に向けた検討を進めているところです。
具体的には、歩行者移動支援サービスの本格的な普及に向け、これまでモデル事業として全国12箇所で実証実験を実施したほか、今年度からは、多様な位置特定技術や、歩道の段差、スロープ等のバリア情報を含んだ歩行空間ネットワークデータを活用しながら、継続的にサービス提供を行うビジネスモデルの構築も含めた一連の取組について支援を行う「ユニバーサル社会に対応した歩行者移動支援に関する現地事業」を全国4箇所で実施しています。
なお、これらの歩行者移動支援施策の方向性などを詰めるため、昨年9月より国土交通大臣政務官主催の下、「ICTを活用した歩行者移動支援に関する勉強会」(座長:坂村健 東京大学大学院情報学環教授)を設置し、ご助言を頂きながら検討を進めています。
また、これらのサービス基盤となる場所を識別する場所情報コードとして、経緯度を組み込んだucodeの普及を行っています。平成22年度からは、利活用をテーマに、大学、民間企業等17機関と共同研究を実施しています。基準点や地物などに共通化した場所情報コードを稠密に埋め込むことにより、現地で直接位置を読み取れるとともに目的地への自動誘導などへの利用が期待されます。
東京都では、いつでも、どこでも、誰でもが、必要な情報をその場で手軽に得ることができるユビキタス社会の実現に向け、平成17年度から「東京ユビキタス計画」を展開しています。ユビキタス技術を活用して、外国人や車いす使用者等の移動制約者を含むすべての人が、一人でも不安や不自由を感じることなく移動できるユニバーサルデザインのまちづくりを推進しています。
銀座では、場所情報コード(ucode)を活用して地域の歴史や観光情報、店舗の紹介などまちの情報を多言語で提供する一般公開実験を実施しています。今後はこれまでの専用の携帯情報端末(UC)に加え、普及の進んできたスマートフォンを活用し、より汎用性を高める取組を行う予定です。
恩賜上野動物園や浜離宮恩賜庭園では、園内の見どころを多言語で紹介するなど、来園者に楽しんでもらえるようなサービス向上に取り組んでいます。また、道路や公園などの都市施設においては、施設管理台帳・図面等の閲覧、点検記録を入力することで施設管理の効率化を目指しています。
このほか東京都では、東日本大震災を踏まえ、ユビキタス技術の災害時における活用についても検討を進め、防災にも寄与するシステム構築につなげていきます。
海外パビリオンでは、日本国外での活動を紹介します。
ここではアジアの活動が中心となります。T-Engine フォーラムメンバーのヨーロッパにおけるIoT(The Internet of Things)関連の活動については本パビリオンのCASAGRAS2のポスターと、uIDショーケースブースをご覧ください。また展示会議の間に発表される予定の海外での活動に関するプレスリリースも御覧ください。
北京ユビキタスICタグ技術有限公司は「中国のシリコンバレー」と呼ばれている北京の中関村に位置し、海外での留学経験者が帰国し、国内のIT投資者と共に2005年初に設立した会社であり、ユビキタスICタグ、関連のリーダライター及びソフトウェアの設計、開発と生産をし、お客様にICタグ製品とソリューションを提供するハイテク企業である。
ユビキタスICタグは先進的なインテグレーション技術により、小さなRFIDチップ、アンテナから作られた特別なタグである。その特徴としては、RFID自動識別技術を利用し、RFリーダライターのエネルギーによりICタグの中にある小さなチップに稼動させ、チップに保存されている関連データの読取と書込みを実現する。ユビキタスネットワークとは、ICタグにより様々な物を識別し、物の関連情報をデジタル化し、インターネットを通じてものの情報共有を実現することである。ICタグが付いている物の識別には、人の関与がなくても、如何なる悪環境においても実現できる。物にICタグをつければ、自分の「身分証明書」を持つようになり、「物の所在が分らず、大海で針をすくう」という窮境が徹底的に変えられるのである。
ユビキタス時代の到来により、ICタグ技術の発展を大いに促進している。弊社は所有しているICタグのコア技術、特にHF/UHF/2.45GHz/UWB周波数の技術優位性を生かし、中国ICタグ基準の制定を支援し、また積極的に制定作業に参加し、ICタグと関連リーダライターの設計開発及び応用システムのソリューションとソフト開発を含み、独自の知的財産権を持つICタグの開発に鋭意取り組み、世界の競争で勝ち組になることを目指している。




CASAGRAS2は EUのユビキタス技術を作成する調査提案プロジェクトです。FP7という大きなプロジェクトの一環として実行されています。
ユビキタス・コンピューティング実現のためのEU領域内標準作成に際し、世界の有望な既存技術・標準を調査し非互換を避けるために実行されているプロジェクトで、第二期には実用的なシステムのプロファイルの定義などにも着手しています。
日本からuIDセンターが実用化のための標準活動を行なっているuIDアーキテクチャを提案するYRPユビキタス・ネットワーキング研究所が選ばれて参加しています。
CASAGRASの報告と日本での応用に刺激され、ヨーロッパでも既にフィンランドなどでuID アーキテクチャ応用に向けた研究開発がすすめられています。
Custommedia Sdn. Bhd. (CMSB)は1991年に設立された、マレーシアを拠点としたソフトウェア会社です。1999年にISO9001:2000、2006年にCMMI(Capability Maturity Model Integration: 能力成熟度モデル統合)レベル3の認定を受け、1999年にMSCステータスを取得しています。
設立以来、CMSBはソフトウェアの開発およびエンジニアリング、ならびにさまざまなツール、システムプラットフォームや方法論にまたがった技術研究において広範な経験、専門知識、スキルを蓄積してきました。これらのスキルを活かし、ソリューションエンジニアリング、製品開発、システムサポート、およびシステムメインテナンス、または顧客へのプロフェッショナルなサービス(もしくはコンサルタント業務)の提供を行っています。
クアラルンプールのブキットジャリルに位置するテクノロジーパークマレーシアを本拠地とし、そこに技術オフィスを持つCMSBは、ソフトウェア開発およびエンジニアリングに幅広い経験を有し、他のさまざまな職務もこなす50名以上の技術スタッフを抱えています。
CMSB は、日本のYRP ユビキタス・ネットワーキング研究所も参加しているEU, FP7, CASAGRAS2 プロジェクトに参加しています。
過去に以下のようなシステムを開発してきました。
Republic Polytechnic(RP)は「問題解決」を重視した教育を行っています。(日本で高等専門学校に相当しますが、工業分野だけけでなく芸術教育コースなどもあります。)学生は具体的な問題を抱えて、それを解決するために講師陣、他の学生仲間と対話をしながら解決方法を探索し、自問し自ら解を探す過程において自発的に学習を行います。
卒業生は、さらに大学に編入して教育を続けたり、産業界に就職したりします。
ここで紹介する学生プロジェクトは問題解決のためのテーマを与えられて学生がT-Engine を利用してシステムを実装したものです。
本年のRP 学生プロジェクトからT-Engine を利用したものをいくつか紹介します。
家庭向けの健康モニターシステム、デジタルマルチメディアプレイヤー、SH7727 標準 T-Engineボードに実装した電子楽器が写真に表示されています。
健康モニターシステムは心拍呼吸の状態を、体外表面から測定可能にします。具体的にはパルスオキシメータ測定(含むSpO2測定)、心拍レート測定などを行うものです。
デジタルフォトビューア開発プロジェクトは、写真を表示し、背景にBGMを演奏するシステムの開発です。
電子楽器アプリケーションはドラムやトランペットといった楽器の電子音を再生することができるものです。

Viometrixは、組込みシステムデザインサービスとコンサルティング、一般的なコンサルティング、製品デザイン段階のコンサルティング、新しい技術と特定分野の国際標準活動連携サービスを提供します。ASCI・FPGAデバイス、組込みあるいはソフトコアCPUを利用する応用システムの、ファームウェアから応用までのデザイン、RTOS開発・移植、システムデザインのコンサルティングを行います。得意な分野として生体認証、インテリジェント交通システム、ユビキタス・コンピューティングがあります。この分野ではISO標準のためのシンガポール委員会と国際レベルのWGに参加しています。さらに技術トレーニング提供、シンガポールとその周辺でのビジネス展開を考える顧客の製品紹介と展開のコンサルティングを行います。
ViometrixはT-Engineの熱心なサポータで、シンガポールで唯一の独立系T-Engineコンサルタントです。英語圏でのT-Engine情報の主要な発信源であるTE@ Onghuというwebサイトをサポートしています。ViometrixはT-Engine フォーラムと協力して、T-Engine の情報を収集・共有したり、サポートを受け付けたり、開発コミュニティを育てるためのT-Engine Developer Network(TEDN)webサイトを作っています。TEDNは世界中の開発者をサポートします。TEDNはContents Management System で管理されていて、英語版仕様書のHTML版、サンプルプログラム、サンプルコード、コメント投稿、イベント紹介、そして誰もが参加できる公開BBSを備えています。
CHiPES (The Centre for High Performance Embedded Systems)はシンガポールのNanyang Technological University(南洋理工大学)にある組込みシステム開発研究センターです。CHiPES はT-Engine を使った研究をいろいろなレベルでおこなってきました。その能力はT-KernelのInfineonのTriCore CPUへの移植、T-Engine/T-Kernelサポートツールの開発、T-Kernel/T-Engine 上のネットワークスタックからグラフィクスレンダリングエンジンにいたる各種のオープンソースミドルウェアの移植の際に発揮されました。
また昨年のTRONSHOWで紹介した実時間制御の溶接システムを構築するのに利用したInfineon TriCoreプロセッサで動作するイメージ取得と処理を行うT-Kernel応用プログラムの開発をみていただいても分かるように応用にも注目しています。
現在、CHiPES はT-Kernel RTOS の電力制御を活発に研究しています。T-Kernel上の電力制御ポリシーを策定しやすくする目的で、ハードウェアの電力利用特性を抽象化する標準的な枠組みをデザインしました。さらに、実際に複数の電力制御アルゴリズムを研究し、実際に我々の枠組みで実装しました。最近の研究課題は、応用が与えられたときに、RTOSにおける電力利用量の予想と、その最適化をおこなうための新しいデザイン方法論とそれをサポートするツール群の開発です。
先進マイクロプロセッサー技術研究室(昨年までの旧称: HCMUT-RENESAS SUPER H 研究室)は、2005年に国立ホーチミン工科大学(HCMUT)のコンピュータサイエンス・エンジニアリング学部と当時のRenesas(現在 Renesas Electronics)の共同研究にもとづき設立されました。現在では、ベトナム南部での組込みシステムの主要な研究拠点の1つとなっています。本研究室は創立以来ずっとT-Engine/T-Kernelに取り組んでいます。ここ2年間は、組込みシステムの講義でT-Engine プラットフォームを利用しています。TRONSHOW2012では、T-Engine/T-Kernel を利用したプロジェクトの中から、Ethernet 拡張ボードと3Dグラフィクスライブラリを展示します。
T-Engine/T-Kernel で利用するEthernet 拡張ボードは100BASE-TX/10BASE-Tをサポートする WIZnet W5100 Ethernet コントローラを搭載しています。拡張ボードの制御は、T-Engine ボードの拡張バス経由で行われます。W5100 は完全に統合化されたハードウエアTCP/IP スタックをつんでおり、さらにEthernet MAC & PHY もチップに統合されているため、Ethernt ボードを利用するには、ソケットプログラミングのみですみます。デモではWebサーバを展示します。
T-Engine/T-Kernel で利用できる3Dグラフィクスライブラリは Vincent OpenGL ES1.1 ライブラリを利用しています。このライブラリを使い、3次元データを出コードして、3次元の空間中でのオブジェクトの描画など3次元グラフィクス操作が行えます。また、2次元のイメージを光源処理と反射効果を入れて描画できます。Vincent OpenGLを改良して、周辺ライブラリへの依存度を減らしました。FPUで実行速度向上を試みています。